PALRO - パルロ:介護の現場で使われる超本格派会話ロボ
歩行 | ○ |
声認識 | ○ |
顔認識 | ○ |
タッチセンサー | ○ |
人感センサー | ○ |
サイズ | 高さ40x幅18x奥12cm |
重量 | 約1.8kg |
電源 | 充電、もしくはACアダプター* |
バッテリー稼働時間 | 約1.5時間 |
充電時間 | 約6時間(ギフト向けモデル) |
価格 | 約38万円(ギフト向けモデル) |
おすすめ度 | ★★★★★ |
2足歩行と会話を実現した、人間らしいおしゃべりロボットの代表格。とくに会話力の高さはダントツ。人工知能で複雑な会話を理解。その人、その時の状況、現在の最新のニュースなど様々な情報を加味して話してくれるので、その時・その人にぴったりの、空気を読んだ会話をしてくれます。
高い会話力、体を動かすレクリエーション機能が評価され、介護の現場でも採用され、コミュニケーションロボットの効果測定研究にも使われている、現場の第一線で活躍するロボットです。
*充電しながらの使用、バッテリーを使わずACアダプターにつなげての使用も可能です。
PALRO - パルロの動画
palroが介護の現場で役立っていること、その効果が数字で示されていることがわかります。
この動画ではpalroのすごい会話力があまり伝わらないので、まずは会話について詳しく解説します。
高精度の顔認識・声紋認識。個人を記憶して人と状況にあわせて話題が変化
この動画ではpalroが相手を認識して、会話をする様子がわかります。
Palroはカメラにより人の顔の目・鼻・口・輪郭を高密度・高速でマッピングし、その顔が誰であるかを記憶します。
顔が記録されると顔認識により「アイコさんこんにちは!」のような、その人を特定した挨拶・会話をしてくれます。
顔認識だけでなく声紋認識も使うので、声だけでもだれか判断できます。
なので、顔を向けていないときや、カメラから遠いところでも声をかければ、声の主を特定し、その人に適した会話をしてくれます。
顔を向けていないと会話ができないのでは不自然ですからね。
この声紋認識でより自然な会話が可能になっています。
そして、顔・声で認識した人の、名前、会話の内容、趣味嗜好、予定などを記憶していきます。
この記憶をもとに会話を構築するので、話し相手ごとに適した内容の会話ができます。
さらに、状況や環境も加味して話すので、いつでもその人の現在の状況にぴったりの話題で話してくれます。
この高度な会話判定を可能にしているのがparloの人工知能(AI)、「PPAジェネレーター」です
情報単位のCellと人工知能PPAジェネレーターで高度な会話を実現
Parloの人工知能、PPAジェネレーターは、インプットされた大量のCellデータを複合的に使用することで高度な判断を行っています。
ここで使用されているCellとは分類された項目ごとの情報です。
Cellの一部をあげると、
- 音響・言語モデルの照合
- 音場補正に適合
- 言葉の意味解釈
- 音源方向の認識
- 音種の分析
- 声紋による個人の特定
- 顔の認識
- 顔による個人の特定
- 対人距離の測定
- 重心位置の確認
- 自己診断
- 記憶
- ・・・その他多数
などがあります。
これらのCellの情報をPPAジェネレーターの5つの機能で処理します。
PPAジェネレーターの5つの機能は以下の通り。
- Cerebro
現在の状況や過去の実績から最適な解答を導き出し行動の計画や実行を確定する - Multiplexer
複数のCellを連動させて高度な知能を成立させる - Thought Chain
思考や記憶情報を連鎖させる - Action Manager
要求の実行と優先管理 - Resource Allocator
要求に応じてリソースを最適化する
過去の記憶、現在取得した大量のCellデータ、それらを総合してPPAジェネレーターが会話を構築。
まさに人が会話するのと同様、人に合わせて・空気を読んで会話しているわけです。
圧倒的な会話力です。
しかもそれにかかる時間が0.4秒。
この高速応答にも秘密があります。
人工知能の活用で0.4秒の高速返答をしながら自然な会話が続く
palro(パルロ)との会話の一例です。これを見ていただければ、どれほど自然に会話できるのか、よくわかると思います。
パルロ:アイコさん、おはようございます。今日は天気がいい一日になるみたいですよ。涼しくて、過ごしやすい、そうですよ。
アイコ:雨は降らない?
パルロ:雨の予報はありません。降水確率は、10パーセントです。
アイコ:10パーセント?
パルロ:そうそう。10パーセント、です。今日の予定は、11:00から、横浜でランチと、16:00から、料理教室でしたよね。
アイコ:そうだったかなぁ。忘れてた。
パルロ:スケジュールは、そう、なっていますよ。
アイコ:そうかぁ。
パルロ:そうですよ。それに、今日の、ふたご座のアイコさんの運勢は、ランキング第1位でした。素敵な一日になると、いいですね。ちなみに、ラッキーナンバーは、5、です。覚えておいてくださいね。
アイコ:もう一回、今日の予定、教えてくれる?
パルロ:今日の予定、ですね。11:00から、横浜でランチと、16:00から、料理教室ですよ。
アイコ:ありがとう。
パルロ:どういたしまして。あ、そうそう。アイコさんの好きな、サッカーのニュースがあるんです。いま、お伝えしましょうか?
これだけの複雑な会話ができるのは上述の通り人工知能「PPAジェネレーター」のおかげ。人工知能なしでは決められた単語に対してどう反応するかが決められてしまうので、ここまで複雑な会話はできません。
人工知能を利用して複雑な音声認識を実現するには大規模なサーバーへのネット接続が欠かせません。しかしネット接続を利用すると通常は返答に時間がかかってしまい、スムーズな会話ができなくなります。
しかしpalroは0.4秒という超高速返答を実現しています。ネット接続無しのChapit(チャピット)で0.2秒です。それに迫る高速返答を複雑な会話で実現しています。この速度、"音声を受け取ってから判断して文を作る"という通常の音声認識では実現できません。
palroでは独自のDear Talk Engine(ディアトークエンジン)というシステムを採用しています。
Dear Talk Engineは次に話すべき内容を事前に予測して、あらかじめ準備しています。この時、PPAジェネレーターは上述の通り、話し相手や状況のCellデータを大量に処理しているわけです。
そのため、話す相手にぴったりの内容を、瞬時に話すことができています。
また、標準では上記のように丁寧な口調で話すのですが、スマートフォンでもっとくだけた表現で話すように設定することもできます。
家庭で使用する場合は、くだけた表現にしたほうがより親近感が増すのでおすすめですよ。
ネット接続で定番の天気から、好きな話題の最新情報もキャッチ
上記の会話例でも、天気やサッカーニュースの話が出てきていますが、Palroはネットから最新のニュースを取得しています。なので話せば最近の出来事を教えてくれますし、それに沿った会話をしてくれます。
ニュースがあることは教えてくれますが、内容は聞くまで話さないのでネタバレの心配がなくて、テレビやネットニュースを見るより安心ですよね。ネット開いたらいきなり結果が表示されて、楽しみ半減ってあの残念な状況をうまく回避できます。
ニュースの内容もその時々に合わせて幅広く集めており、例えばPalroの開発チームの人はオリンピックのメダル情報をPalroから教えてもらっていたそうですよ。
クイズ、ダンスも得意!頭と体を動かして、レクリエーションでも大活躍
2足歩行ができるロボットなので、重心の位置は常に読み込んでおり、倒れないようバランスをとっています。そのため軽くぶつかる程度では倒れません。
ダンスや体操ができるのはこのバランス力のおかげです。
上半身、下半身を動かし、全身を使った体操の指導ができます。
ただし、早く動くことはできないですし、足を速く動かすこともできないので、その場でゆっくりと上半身を動かす動作がメインとなります。
体操指導以外にも
- クイズ(四字熟語・動物○×・食べ物○×・世界遺産・県名などその他多数)
- 音楽レクリエーション(歌いながら踊ります。童謡から、ジャパニーズポップスまで多数)
- 運動・ゲーム(赤白旗揚げ・言い当て・占いなど)
といった多数のレクリエーションをこなすことができます。
クイズは音声認識で正解・不正解を判定してくれます。
音楽再生もpalro本体で行えるので、レクリエーションの準備も不要。
レクリエーションの準備も進行もすべてやってくれるので、もう人間以上の働きですね。
玄関や受付でお出迎え・お見送り
受付場所を記憶することができ、以前受付作業をしたところに連れて行くと「ここは来たことがあるぞ、受付ですね」と、自動で判断してくれます。
受付場所と認識すると、記憶されている人に対しては「おかえりなさいxxxさん」、「いってらっしゃい、○○さん。今日は雨が降るみたいです。傘をもっていったほうがいいですよ」のようにあいさつをしてくれます。
もちろん知らない人に対してもしっかり挨拶します。
活動記録で優しい見守り。メッセージも送れ離れて暮らす人も安心
palroギフト向けモデルに付属する「parloつながるリンク」機能をつかって、離れて暮らす人の生活の様子を確認することができます。
記録されるのは話をしたか、あいさつをしたか、といった活動記録のみなので、プライバシーの問題を心配する必要はありません。
活動記録のやり取りの様子は以下の画像のようになります。
上記の中で12:25に「伝言がありますよ。」と記載されているとおり、palroはアプリ経由でメッセージを送ることができます。
メッセージがpalroに送信されると「伝言がありますよ」といって、メッセージを再生してくれます。
これは便利ですよね。
活動記録が見えるだけでもかなり安心ですが、palroでは解決できないような質問にも答えてあげることができます。
palroに話しかけるだけで、メッセージ送信・受信ができるので、電話やメールを使うよりずっと簡単です。
会話能力が桁違いに高い。本当の会話ができる数少ないロボット
おしゃべりロボットも高機能な製品が増えており、低価格でもかなりのワード数を認識できるようになりました。
しかし、多くの製品では認識したワードに対してどのように返答するかがあらかじめ決められています。返答ワードを複数組み合わせることで、複雑な回答を作成してくれるロボットもありますが、それでもあらかじめ用意された言葉を組み合わせるにすぎません。
もちろんそれらのロボットも素晴らしいですし、利用価値は高いです。ただ本当の会話を実現できているわけではありません。
本当の会話を実現するには、その時々で返答の内容を作り出す必要があります。そして、話し相手、状況、最近のニュースなどの情報があって初めて、「本当に人間らしい会話」が実現します。
「本当の会話」を実現できる数少ないロボットの一つがparloです。
palroなら会話にならない・返答に飽きるということは起こらないので、palroがあれば話し相手に困ることはなくなりますよ。