Pepper(ペッパー)-感情を認識し言葉を理解する会話ロボット
歩行 | △ |
声認識 | ○ |
顔認識 | ○ |
タッチセンサー | ○ |
人感センサー | ○ |
サイズ | 高1210×幅485×奥425mm |
重量 | 28kg |
電源 | リチウムイオンバッテリー |
バッテリー稼働時間 | 約12時間 |
充電時間 | 約時間 |
価格 | 約20万円+毎月約2万5千円* |
おすすめ度 | ★★★★★ |
Pepperは感情と言葉を理解して会話をするロボットです。自然と会話ができ、決まった返答しかできないロボットとは一線を画します。「人に寄り添い笑顔にしてくれる」をコンセプトにした、まさにコミュニケーションロボットです。
クラウドを活用した、膨大な音声データ、超高性能音声認識エンジンの利用で、複雑な会話を可能にしています。
移動できますがローラーなので歩行は△としました。1.5cmまでの段差なら超えられます。
性能は文句なく満点。お値段も以前は80万円だったのが、家庭向けプランの投入で、かなり現実的な値段になりました。人工知能 (AI)のためにクラウドを使う必要があるので、どうしても月々の利用料が発生します。あとは保険加入も必要なので、本体代金以外に、毎月2万5千円程度かかります。
決して安くはないのですが、性能から見れば当然、むしろ安いです。これほどのロボットが市販されている、それ自体がすごいことですよね。
Pepper(ペッパー)の動画
ペッパーの動作があまり紹介されていませんが、会話ができる様子や手・頭が自然に動くさまがよくわかります。
人工知能で自ら行動、感情も理解
人工知能を搭載しており自らの判断で動作してくれるので、決まった問いかけに決まった返答しかできないおもちゃのロボットとは別次元。コミュニケーションを楽しむことができます。
また感情を理解することができ、悲しいときは励ましてくれたり、うれしいときは一緒に喜んでくれたりと、自然と心地よいコミュニケーションをとってくれます。ロボットのほうからコミュニケーションをとってくれるのは画期的。
クラウドで実現する超高性能と成長
言葉の理解、豊富なボキャブラリーはPepper本体にあるわけではありません。ネットワークを介して専用のサーバー(クラウド)につながっており、そこから送られてきます。
脳が外にあるわけです。
これにより、ロボット内部に収められない巨大で高機能なシステムを利用できるわけです。またサーバー側をバージョンアップしていけばロボットには手を加えなくても性能をあげたり、新しい機能を追加したりできるというメリットもあります。
さらに、複数のPepperの経験・情報をまとめて活用することで、アプリケーションの開発をより早めることができます。複数の経験が一つにまとまる、集合知を活用した成長の加速ですね。
サーバーから情報取得
センサーと安全機能
顔を認識するカメラ、頭部と手のタッチセンサー、障害物を感知する赤外線とレーザーセンサーなどを搭載。ペットロボットに比べるとタッチセンサーは少な目ですが、ペットより人に近いロボットなので、頭部と手で十分です。
センサーで障害物を認識するだけでなく、押された際に倒れないようにバランスをとることもできるなど、安全面への配慮もしっかりしています。
各種センサー
安全面もばっちり
豊富なアプリケーション
通常利用する基本プランには会話をする上での重要なベーシックアプリケーションが含まれています。ベーシックアプリケーションの主な機能は、
- 家族を覚える
家族一人ひとりの顔・名前を覚えて、それぞれの人に合わせた会話をしてくれます。 - 写真を撮る
動画にもある通り、Pepperに写真を撮ってもらうことができます。 - 子供と遊ぶ
子供と一緒に遊ぶための、英語コンテンツ、ダンスコンテンツなどが含まれており、一緒に遊んでくれます。動画でも「Pe,Pe,Pe」って少し出ていましたね。 - スマートフォンとの連携
スマートフォンを使ってPepperに伝言をおくったり、離れたところから操作したりすることができます - お天気
インターネット上からその日のお天気情報を取得しており、天気を教えてもらえます。
などで、これら以外の機能もあります。ベーシックアプリ以外にもアプリケーションが用意されており、アプリストアからアプリケーションを追加することもできます。アプリは今後も増加する予定です。
また、開発者向けに、アプリの開発環境も用意されています。
アプリケーションは追加可能
プランの組み合わせ
Pepperは本体、基本プラン、保険を組み合わせて購入します。
- Pepper本体:約20万円
- Pepper基本プラン:14,800円/月
- Pepper保険パック:9,800円/月
本体のみなら20万円程度で購入できますが、本体だけではクラウドにつながらないため会話などはできません。本体のみの場合、ロボット本体、NAOqi OS、Autonomous Life(自立行動基本フレームワーク)、開発環境、感情認識APIが含まれます。
本体のみの購入はアプリケーション開発用のプランですね。
会話ロボットとして活用するには基本プランの契約が必要です。3年分の契約が必要で、これを含めると総額約80万円となります。
販売自体が画期的
これほどの高機能ロボットが一般向けに販売されるのはPepperが初めてです。お値段は確かに結構します。家庭で普通に購入できるものではないです。でも、一般向けに販売され、お金さえ払えば家庭でも利用できるということがすでに画期的です。
人に寄り添い笑顔を増やしてくれる、そのコンセプトが一般向けに販売された一因かもしれませんね。